がん治療の副作用軽減

がん治療や自費治療を受ける際に、吐き気や倦怠感、口内炎などの副作用に悩まされる患者様は少なくありません。これらの副作用は身体だけでなく、心にも大きな負担となり、治療への不安やストレスを増幅させることがあります。そんなとき、漢方治療は体全体のバランスを整え、自然治癒力を高めることで、身体の内側から元気を支えていきます。
漢方は、一人ひとりの体質や症状に合わせて処方するオーダーメイドの医療です。患者様ご自身の状態に最も適した「自分だけの漢方薬」を使えるため、安心して長く続けやすいことが特徴です。
副作用のつらさを和らげるだけでなく、治療に対して前向きに取り組みやすくなる環境づくりにも役立っています。

がん治療で出やすい副作用

主な副作用

  • 吐き気・嘔吐
  • 食欲不振
  • 口内炎・粘膜炎
  • 免疫力の低下
  • 倦怠感・疲労感
  • 下痢・便秘
  • 浮腫(水分代謝の乱れ)

漢方でのサポート

がん治療中は、吐き気や食欲不振、口内炎、免疫力低下、倦怠感など多くの副作用が起こりやすくなります。こうした症状に対しては、患者様の体質や症状に合わせて以下の漢方薬を処方し、体調を整え、治療の継続を支えています。

吐き気や胃腸の不調 半夏瀉心湯、小半夏加茯苓湯
胃腸の働きを整え、吐き気や嘔吐を和らげます。
食欲不振や消化機能低下 六君子湯、補中益気湯
胃腸を助けて食欲を促し、栄養吸収をサポートします。
全身倦怠感や体力低下 十全大補湯、人参養栄湯
体力・気力を補い、疲労感を軽減します。
口内炎や粘膜の炎症 黄連解毒湯
炎症を抑え、痛みを和らげます。
浮腫(水分代謝異常) 柴苓湯
体内の余分な水分を排出し、むくみを軽減します。
精神的ストレスや不安 抑肝散、加味逍遙散
自律神経の調整や精神安定に役立ちます。

睡眠のサポート機器

当院では睡眠の質を助ける医療機器も導入しています。これは、脳波に「リラックスのアルファ波」を与え、無理やりリラックスした状態に近づけることで、自然に眠りに入りやすくなる仕組みです。
質の良い睡眠が取れるようになることで、体の痛みや疲労感も軽くなり、全体的な症状の緩和につながると考えられています。
ご自宅でも継続して使えるため、無理なく習慣化しやすい点も大きな特長です。

起立性調節障害と漢方

起立性調節障害と漢方

起立性調節障害は、成長期の子どもや若者に多く見られる自律神経の乱れによる症状で、めまいや頭痛、動悸、強い倦怠感などが特徴です。特に朝起きるのがつらく、昼頃から元気になる一方で夜間は目が冴えることもあり、日常生活に支障をきたすことがあります。
この症状は、立ち上がった際の血流低下や脳への酸素不足、体内の水分バランスの乱れ、急激な身体の成長や鉄分不足が関係していると考えられています。
当院では漢方治療によって血流や体のバランスを整えるとともに、スマートフォンやタブレットの夜間使用を控えるなど、生活習慣の見直しも大切にしています。

よくある質問

がん治療の副作用で食欲不振や吐き気がありますが、漢方で改善できますか?

はい。食欲増進や胃腸の調子を整える漢方薬(例:六君子湯、補中益気湯など)があります。体に負担をかけず、症状の緩和に役立ちます。

抗がん剤の副作用で体力が落ちているのですが、漢方は体力回復に効果がありますか?

十全大補湯や人参養栄湯など、体力や気力を補う漢方薬で疲労回復を助けます。患者様の体質に合わせてオーダーメイドで処方します。

漢方を使うと抗がん剤の量を減らさずに治療を続けられますか?

副作用をコントロールすることで、抗がん剤の減量や休薬を避け、治療を継続しやすくする効果が期待できます。

生活習慣で気をつけることはありますか?

栄養バランスの良い食事や十分な休息、ストレス軽減が漢方の効果を高めます。また、当院では睡眠の質を高めるための機器を導入し、患者様の快適な眠りをサポートしています。